恋する24時

 聖人くんに抱かれるのは好き。





 彼は、極上のパティシエのように

 優しく甘いシュガーをまぶし

 アタシを甘く、あま~くして

 ゆっくりと食べる。





「あぁ、……っ」





 聖人くんの体温が

 気持ちいい。





「ハナ……」





 ベッドの中にいる時の彼の声は

 少しかすれてハスキィーになる。



 アタシだけ知ってる聖人くん。



 ソレが嬉しくて

 胸の奥がキュウッとなる。





「……好き」





 大好き、聖人くん。





「俺も、好きだよ」





 今日は、窓の向こうで

 雨音がするから



 アタシの部屋の中

 いつもより狭くなって

 彼を近くに感じるから嬉しい。



 甘い、あま~い

 彼のKISS



 優しく包むように

 天国へ連れて行ってくれる。



 幸せ~。



 アタシ

 お姫様になった気分で

 そのまま眠りにつく。










 でも、なんでだろう?



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