恋する24時

『あのね、それは美羽がね、ものスゴ~く言いたくなった時で、いいんだよ?』





 いつか聴いた、菜摘の言葉が

 ふと、頭をよぎる。





「……」





 胸の鼓動が鳴り止まない





 もう、こんなにも

 あふれて幸せな、この気持ち――





「……」



「……美羽?」










 覗き込む、彼の顔を見上げて

 真っ直ぐに見つめた。





「瑛生さん、……好きです」





 見開く

 アーモンドチョコレート色の瞳。



 私を見つめる彼の顔が

 どんどん赤くなって





「……もう、本当にこの人は~!!」





 わっ? わゎ、ゎ……!?





 髪の毛、グシャグシャになるくらい

 いきなり羽交い締めにされた。





「……」





 瑛生、さんの胸の中



 さっきより速くなった

 彼の鼓動が嬉しくて



 私は、暖かい気持ちで

 目を閉じた。



 好きって

 伝えられてよかった。










「――…オレのが、絶対好き!! ……です」



 !!??





 驚いて見上げた

 真間さんの顔



 きっと、一生忘れられないくらい

 真っ赤かな



 素の顔だった――












 fin


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