* 俺様な先輩 *
ボーっとしすぎだろ、アイツ。
俺が『いくぞ』って言うと
でっかい声でハイッ
とか言いながら俺の後ろをついて来た
ヒヨコか。
前園・ヒヨコ・詩織。
うん、ぴったり。
ミドルネーム的なの完成
少しだけ可愛いって思ったのとか
絶対言わねー。
「遥人…先輩」
ヒヨコの可愛らしい声が
廊下内に響く。
あー今、遥人って呼ばれたな
とか思いつつ、適当に返事をした
「何で放課後待ってろって言ったんですか?」
「さぁ?」
知らね。
俺もわかんねーし
口が勝手に動いてた。
「さぁって……」
詩織は納得がいかなさそうに答えた