苦く甘い恋をする。
……なんて、自分勝手な考えだけで、お客様は入館証、社員はIDをかざして通る1階出入り口に足を向けた。


すると……私の読み通りいた。


何がって、もちろん、知り合いが。


そう、いたにはいたのだけど……。


「…………」


そう、それは一番会いたくなかったアイツ。


長谷川征。
< 106 / 388 >

この作品をシェア

pagetop