苦く甘い恋をする。
「さっきから、いったい何なのよ? 用がないなら、私受付に戻るけど?」


あーもう、ヤバいなぁ。


お化粧室に行くって受付を離れてから、何分経った?


栗林さんはゆっくりしてきていいって言ってくれたけど……。


こんなに長く受付を離れていいわけないでしょ。


「私は、アンタと違って暇じゃないの」


もっと文句を言いたいところだけど、時間がないから仕方がない。


私は両手を腰にあてて、長谷川くんをひと睨みしてから、くるりと踵を返した。


すると……

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