苦く甘い恋をする。
「あ、でも。少しふきだしちゃう程度であってくれると有り難いな」


「…………」


「それとも、俺。おまえが化粧を終えるまで、寝たフリ続けた方が、めっちゃ親切?」


「…………」


長谷川くんはそんなことを、私の髪をゆっくりと撫でながら言う。


バカッ。そんな酷いことを言ってるクセに、指先はめちゃくちゃ優しいとか。


「なぁ、起きてんだろ? だったら、観念して。さっさとこっち向けよ」


口調は荒々しいクセに、声色はめちゃくちゃ甘ったるいとか。
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