魔女の幸せ



アリアの仕事はそんなに忙しいものではなかった。

妖精の様子を散歩しながら見て回り、医療室からアンナが来て、頼まれた薬草を調合するくらいだ。

指示をする上司も居ないので、「これで良いのかな」と自分で思ってしまうくらい、イザベラと生活してた時と時の流れは変わらなかった。



ただ一つ疑問に思うなら、王子からと届けられたドレスだろうか。


いつも地味な町娘のドレスを着ているからか、アリアの部屋に一着のドレスが届けられた。

そのドレスは淡いピンク色で、リボンとレースが沢山使われてふんわりしたイメージだ。キラキラと輝いて見える。


お姫様だけが着る事を許されそうなそのドレスは、明らかにアリアが着て良いものではない。
それにこんなのを着たら動けなくなるだろう。


ただ贈られてきたそれを、アリアは備え付けのタンスに仕舞い、
眺めて楽しむ事にしている。




 
< 25 / 54 >

この作品をシェア

pagetop