魔女の幸せ
アリアの仕事はそんなに忙しいものではなかった。
妖精の様子を散歩しながら見て回り、医療室からアンナが来て、頼まれた薬草を調合するくらいだ。
指示をする上司も居ないので、「これで良いのかな」と自分で思ってしまうくらい、イザベラと生活してた時と時の流れは変わらなかった。
ただ一つ疑問に思うなら、王子からと届けられたドレスだろうか。
いつも地味な町娘のドレスを着ているからか、アリアの部屋に一着のドレスが届けられた。
そのドレスは淡いピンク色で、リボンとレースが沢山使われてふんわりしたイメージだ。キラキラと輝いて見える。
お姫様だけが着る事を許されそうなそのドレスは、明らかにアリアが着て良いものではない。
それにこんなのを着たら動けなくなるだろう。
ただ贈られてきたそれを、アリアは備え付けのタンスに仕舞い、
眺めて楽しむ事にしている。