サンタクロースのキス
 アニーは、暖炉の火にからだをあたためながら、ふんわかとしあわせな気持ちになりました。

「アニー、アニー、起きなさい。ここで眠っていては、だめよ」



 ママに肩を揺すられて、アニーはいつのまにか、うとうととしていたことに気づきました。

「ごめんなさい、ママ。クリスマスツリーがステキで、暖炉の火があったかくって、みんなが楽しそうだったから……」

 ママは、アニーの言葉に満足げにうなずくと、

「アニーに、いいモノをみせてあげるわ……」

 ママはいたずらっぽく、アニーに誰にもないしょよっとささやくと、アニーの手を取って、二階に行きました。

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