男友達
~ いつものこと ~

真夜中の訪問者

 午前3時。 

 静まり返ったワンルームの部屋の中に、インターホンの音が鳴り響く。

 体が動かない。

 数秒後、またインターホンが鳴る。間を入れず、もう一度鳴る。

 最後には連打されるインターホン。



 「あーもう。またか…。」

 近所迷惑になるし、出なきゃ。

 ガチャリ 

 ドアを開けると、少し酔っぱらった卓也が、コンビニの袋片手に立っている。

 「よ!寝てた?ごめんごめん」

 そう言いながらずかずかと上り込んでくる。

 私は何も言わずにまた、ベッドに入り、すぐに眠りについた。



 起きると、テーブルの上には散乱したお菓子の袋とペットボトル。

 そして床には卓也が転がっていた。



 私はその肩を足でぐりぐりしながら言った。

 「ちょっと、起きて。私、仕事行くから。ねえ。ねえ。」

 激しくぐりぐりしても、一向に起きる気配がない。

 「もう!」

 そう言って合鍵とメモを机の上に置き、部屋を後にした。



 



 


 


 
 



 
 
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