仕事上手(?)で恋愛下手(!)
そして、次に取りかからなくてはならなかったのは
絢子さんを認知症専門医へ受診してもらうことであった。

道行くお年寄りに
『あなたは認知症ですから病院に行きましょう。』と
声を掛けて付いていく人はほとんどいない。

それほど自分は認知症ではないとほとんどの
お年寄りが思っている。

すでに病気になっている人も例外なく、
『自分は認知症ではない』ので
専門医へ受診することが本当に難しいのだ。

だが、今回は『怪我の功名』という裏技が
絢子さんには使えそうであった。


膝の骨を折った際に転んでいるので
頭を打っていては大変だから、一度脳の写真を
取って診てもらいましょうという作戦は
大成功だった。

大和先生を通して、心療内科の先生を紹介してもらい、
そのまま検査と問診で診断が下され、
認知症の進行を緩やかにするお薬が処方された。

診断は、アルツハイマー型認知症だった。
加齢と共に脳が委縮していく、損傷を受けた脳の機能が
果たせなくなってしまい物忘れなどの症状が出現する。
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