仕事上手(?)で恋愛下手(!)
(ヘンな感じ…。)

まだ出会って少ししか経ってないのに
もっと、高羽さんのことを知りたいと思ってしまった自分に
驚いてしまった。


「花菜さんは、病院入って何年位なんですか?」

サクサク廻りながらちょこちょこと仕事以外の話もできた。

「私は、大学卒業して病院入ったから、今年で5年目です。」

「そうなんだ。俺は4年目だから1つ上ですね。」

高羽さんの年齢は、なんと私の1つ下だった。
私と一緒で大卒で入庁して、4年目ということだった。

(1個下なんだ…。全然そんな感じないなぁ。)

なんて、考えていると、高羽さんは突然、

「あっ。」

と呟いた。そしてその視線の先には最近
入院中したばかりの高齢の患者さんがいた。

「実は、あのばあちゃん家、道が細くて救急車が中まで
入って行けなくて大変だったんだ。」

何ていうか、高羽さんはホッとしてるような穏やかな表情だった。

そんな高羽さんを見て、あの患者さんを救ったのは
救急救命で対応した先生やナースばかりじゃなくて
高羽さんたちも救ってくれていたんだと、
彼の表情を見て思ったし、彼らは最前線の現場にいるんだと感じた。
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