仕事上手(?)で恋愛下手(!)
高羽さんはキスを重ねても
紳士だった。
優しく、優しく。壊れそうな物を
壊さないようにするような感じに
私を扱ってくれた。

私のことをどう思っているのか
気になったけど、
嫌われてはいないのかな
なんて考える程度に留めた。

高羽さんの舌は首筋から耳を通って、
肩へと降りてきた。

私は声を我慢するのが精一杯で、
それでも時折吐息と一緒に
か細い声が漏れた。

「あ…。ィや…。」

そんな声が聞こえていたようで、
高羽さんは手を止めて、
私の顔を覗いた。

「嫌だった?
花菜さんがあまりに綺麗で…。」

その表情は今までに見たことが
無いくらいに、シュンと沈んだ
表情だった。
これまで彼から見えていた
様子とは違っていた。

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