A false smiling face.
綺麗事かもしれないけれど、南に告白するんでも
健斗にことわってから気持ちを伝えよう。

そう思った。

それから、2日間程、「OK」の手紙と「NO」の手紙を書き続けた。

結局、私が出した答えは・・・


―――NO。



私なんかより、健斗に似合う人はいくらでもいる。
中学に入ったら、私とは住む世界が違うくらい可愛い人だっている。
私とは住む世界が違うくらい美人で、性格のいい人が沢山いると思う。
急に自信のなくなった私は・・・

身を引いた。

そうやって、逃げたのかもしれない。
私は、弱いんだ。

結局、その後、私は南に告白した。
そして、答えは勿論『NO』だった。

でも、南を好きになったこと、後悔してない。
久しぶりに好きな人ができて
恋をすることができただけでよかったんだ。

なのに、私が欲張ったから――…

そして、健斗から、メールがきた。

「俺、佐伯が俺のこと好きになってくれるまでずっと待ってるから。好きになったら、言ってね。」

って。

・・・もう、既に好きだよ?

けど、2人同時に好きになってはいけないから。
健斗には、もっと素敵な恋をして欲しいから。

ごめんね?

もし中学生になっても、健斗が私のこと好きだったら
考えてみるよ。

――…ごめん。
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