恋する手のひら
秀平だけにタケルのとばっちりを押し付けるのは悪いから、私も彼に付いて行くことにした。
もう委員会が始まってだいぶ経っていたようで、私たちは教室の後ろのドアから静かに入る。
さっき呼びに来てくれた隣のクラスの女の子に会釈しつつ、一番後ろの席に並んで腰を下ろした。
黒板には委員の役割分担が書かれていて、タケルを含め三年生のほとんどは当日のテントの設置や誘導係など、割と楽な仕事に振り分けられていた。
楽そうで良かった、なんて思っていると、委員長らしい生徒が言った。
「今日は担当する備品の点検をしてもらって、作業が終わり次第、現地解散にします」
えーと。
となると、私たちはテントの点検をすればいいのかな。
私は秀平と顔を見合わせる。
遅れて来た手前やっぱり、私たちが率先してやるべきだよね…。
資料によれば、テントはグラウンドの倉庫に保管してあるらしい。
狭い倉庫に大人数で行っても邪魔になるだけだし、私たちは同じ係の人たちに自分たちが点検する旨を伝えると、二人で倉庫に向かうことにした。
もう委員会が始まってだいぶ経っていたようで、私たちは教室の後ろのドアから静かに入る。
さっき呼びに来てくれた隣のクラスの女の子に会釈しつつ、一番後ろの席に並んで腰を下ろした。
黒板には委員の役割分担が書かれていて、タケルを含め三年生のほとんどは当日のテントの設置や誘導係など、割と楽な仕事に振り分けられていた。
楽そうで良かった、なんて思っていると、委員長らしい生徒が言った。
「今日は担当する備品の点検をしてもらって、作業が終わり次第、現地解散にします」
えーと。
となると、私たちはテントの点検をすればいいのかな。
私は秀平と顔を見合わせる。
遅れて来た手前やっぱり、私たちが率先してやるべきだよね…。
資料によれば、テントはグラウンドの倉庫に保管してあるらしい。
狭い倉庫に大人数で行っても邪魔になるだけだし、私たちは同じ係の人たちに自分たちが点検する旨を伝えると、二人で倉庫に向かうことにした。