初恋の実らせ方
さっきの沙耶たちとの会話が聞かれていたら、英知とのキスがばれちゃう。
恐る恐る啓吾に目をやると、彼はいつもと変わらない様子で、侑治越しに「弁当食べないの?」なんて首を傾げてる。
聞こえてなかったのかな?
彩はホッとしながら、ようやくお弁当を開けた。
白身魚のフライ、アスパラのベーコン巻き、お砂糖たっぷりの卵焼き。
彩の好きなものばかり詰まってる。
「うわ、うまそ。
もしかして手作り?」
侑治がお弁当を覗き込んで声を上げた。
「食べるのは得意なんですけど…」
「彩のおばさんが料理上手なんだよ」
気まずそうに頭を掻く彩を見て、啓吾は苦笑しながら言った。
「―――そういや、昨日のシチューうまかった。
朝から俺と英知で完食。
おばさんにお礼言っといて」
英知の名前を聞いて、突然昨日の光景がよみがえる。
彩を見つめる真剣な目。
強引に肩を掴む力強い手。
そして、少し熱っぽい唇…。
「―――それ、キス?」
思いがけない侑治の言葉に、彩は驚きの余り口に運んでいたフライを落としてしまった。
恐る恐る啓吾に目をやると、彼はいつもと変わらない様子で、侑治越しに「弁当食べないの?」なんて首を傾げてる。
聞こえてなかったのかな?
彩はホッとしながら、ようやくお弁当を開けた。
白身魚のフライ、アスパラのベーコン巻き、お砂糖たっぷりの卵焼き。
彩の好きなものばかり詰まってる。
「うわ、うまそ。
もしかして手作り?」
侑治がお弁当を覗き込んで声を上げた。
「食べるのは得意なんですけど…」
「彩のおばさんが料理上手なんだよ」
気まずそうに頭を掻く彩を見て、啓吾は苦笑しながら言った。
「―――そういや、昨日のシチューうまかった。
朝から俺と英知で完食。
おばさんにお礼言っといて」
英知の名前を聞いて、突然昨日の光景がよみがえる。
彩を見つめる真剣な目。
強引に肩を掴む力強い手。
そして、少し熱っぽい唇…。
「―――それ、キス?」
思いがけない侑治の言葉に、彩は驚きの余り口に運んでいたフライを落としてしまった。