薬指のダイヤ

「あたしは絶対に…

過去からも今からも

逃げないから」

「分かってるよ」

そう言って櫂兎は

あたしの頭を

優しくなでる。

あたしは自然と眠くなって

眠ってしまった。

『強くなりすぎなんだよ』

って言う

櫂兎の涙が混じった声を

聴きながら…。















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