昇格試験
「せやで!」

突然大声と共に、保健室の扉がバンッ!と開かれた。

銀髪碧眼の若い幽霊が、小岩井さんに駆け寄る。

「小岩井さんは、俺ら幽霊の期待の星なんやで!何も今の地位を捨てる事なんかあらへんやんか!ずっと今のままでええやんか!」

珍しく真面目な若き幽霊。

その肩をポンと叩いた後。

「…………」

微かな笑みと共に、小岩井さんは保健室を出て行った。

< 3 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop