昇格試験
「タイマントーナメント以来ですね…元気にしておられましたか?」

再び蓋を開けた懐中時計を見ながら呟き。

「死者の貴方にこんな質問もおかしいですけれど」

またパチンと蓋を閉じる。

…懐中時計の針は、長針、短針、秒針共に動いていない。

小岩井さんか完全なる死者である、何よりの証拠だった。

…しばしの沈黙の後。

「本題に入りましょう」

白兎の君は真っ直ぐに小岩井さんを見る。

「私達死神の傘下に入りたいというのは本当ですか?」

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