guard&search~幕末転生~


食事の支度が出来ると広間に隊士達が集まる。

近藤の挨拶と共に食事が始まり、3馬鹿のおかずの略奪戦争やら騒がしくなる。


紅妃は土方の隣で食事をしている。


「…土方、後で話しがある…」

珍しく紅妃から話しかけて来た事に土方は驚いたが、仕事の話しだと検討がつき頷いた。


「…集めるか?」

「頼む」


回りの五月蝿さもあるが、ひっそりと言葉を交わすと2人は何事もなかった様に食事を続けた。


3馬鹿の略奪戦争が激しさを増し、土方の雷が落ちた以外たいしたことは無く、食事は終わった。


土方は山崎に「召集」とだけ伝えると、土方の部屋に幹部が集まった。


「紅妃さん!ついに動くんですね?」


沖田は嬉しそうにそわそわする。


「…土方、局中法度は出来たか?」


局中法度。


全員の顔に緊張が走る。


「『昔』と同じでなければいけない。

お前達が居なくなれば、『今』を生きるのは『過去』のお前達だ。


…わかるな?」


「大丈夫ですよ。紅妃さん。


あくまでも、私達が居るのは『仕事』のため。


歴史を変えるためではありません」


山南のしっかりとした発言に皆が山南を見る。


彼が一番法度の犠牲者だ。


山南の優しい笑顔に自分達の目的を再確認した。





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