またここで。
「夏…ごめん。
俺、高校で好きな人出来た。
だから…別れてほしい。」
岸野 渚(きしの なぎさ)。
柔らかく無造作にセットされた茶髪。
目はくりっとしていてまつ毛も長い。
優しくて一途で明るく強い人。
可愛い系ですごくモテていた。
中学1年のときからずっと一緒。
大好きだったし、渚も
私のこと大好きだった。
2人とも想ってたのに
高校離れちゃったから
他に好きな人できちゃったんだ。
「渚…嫌だよ。
私、渚が大好きなんだもん。
離れたくないよ。」
私は泣きながら渚に訴える。
「ごめん。
俺も夏のこと…大好き…だったよ。
今まで…ありがとう。」
渚はそう呟くと
その場から去ってしまった。