落ちこぼれの恋愛事情。
「何食べたい?
パスタ?そば?ラーメン?」
「何故
選択肢が麺類ばっかりなのですか?」
綺麗な道を、レストランを求めて歩く。
2人のやりとりに、つい笑みが零れる。
「…やっと笑ったじゃん、
彩夏チャン」
ふ、と和泉が言った。
「え、」
「貴女が中々に浮かない顔をしてましたからね。
…心配でした」
桑原が苦笑した。
「心配だったんだからな!
彩夏チャンが浮かない顔だとこっちも困るんだ」
和泉が少しだけ顔を逸らしながら言った。
「ぁ…
ありがとう…」
自然に口をついて出ていた。
その声に、桑原も和泉も満足そうに微笑んでた。