落ちこぼれの恋愛事情。
「教わってない…です…」
私が下を向いて言うと、鋭い声がとんだ。
「何故だ」
「…すみません」
「何故だと聞いている!!」
「っ…」
私は硬直した。
他に、どうしようもなかった。
「高木はどこにいるんだ」
「高木の…デスクに…」
課長は高木の方を一瞥した。
高木は騒ぎを知ってか知らずか。
「上条」
す、と冷たい視線が私を射抜く。
「…はい」
課長は冷ややかに言った。
「始末書、3枚だ」
「え?」
桑原が驚いたように呟いた。
「始末書を30分で3枚だ。
分かったな、上条」
…なぜ。