岸谷くんのノート



廊下にノートを開ける岸谷くんの表情は見えない。


灯は彼の頭頂部を見つめながら、ただバクバクする心臓を抑えていた。


ペラペラ…。


あるページで岸谷くんの手が止まり、スッとノートが灯に返される。




「………っ!」




それは、



そのページは。



あの時たまたま拾ったページと同じ。








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