雪人
ルイとニーナは巨大な水が今にも舞台を圧し潰そうとしているのを見ていた。ニーナは圧倒的な力の前に怯えた表情をしてルイの服の袖を掴んでいて、ルイも少し表情が堅く焦燥にかりたてられている。
「防御魔法を唱えるから少し離れといて」
ニーナはルイの服の袖を掴ん状態でまだ、上空を見ながら怯えた表情をしていたが、声を掛けられルイの顔を見て小さく頷く。それを見たルイは魔法名を紡ぐ。
「アイスシールド」
ルイの言葉に呼応するように空気中の水分が集まり、それが固体へと変化して氷に成り、盾のような形を形成する。
氷盾は縦横5m位の長さ位で辺りにヒヤヒヤと冷気を放っている。
「ねぇルイ、あれを見てよ」
ニーナに声を掛けられ視線の先を追っていくと、ユラユラと黒い炎みたいな火球が舞台上空にある巨大な水に吸い込まれるようにゆっくりと落ちていく。
その光景は異様でまがまがしいものだった。
一人また一人とその光景に気付き、魅せられ、何故か恐れに似た感情を抱かせる光景でもあった。 ルイはその魔法が何なのかに気付き、焦りの表情を浮かべて急いでニーナに駆け寄る。怪訝な表情をしてルイを見ているニーナは何故急いでいるのかがわからない。