ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
楓ちゃんと飲みに行くのかなあ。

お弁当を広げながら、でもひとくちも口をつけられずにいた。

かわいいもんなあ、楓ちゃん。

ヒロくんもああいう子に言い寄られたら悪い気はしないよね。

まあ、どちらにしても彼女がいるんだし。

断る、よね?


「なに、ぼーっとしてんの?」

「いえ、別に」


児島さんがデスクに戻ってきた。

もう食事終わったんだ。


「ぜんぜん食べてないけど」


わたしのお弁当箱をのぞきながら言う。

そして、おいしそうだねと言われ、どうせ食べきれなさそうだったので食べますかと訊いたら。


「いいの?」

「お好きなのをどうぞ」

「じゃあ卵焼き食べたい」

「いいですよ。ウインナーもよろしければ」


わたしがそう言うと児島さんは遠慮する素振りも見せずに、卵焼きとウインナーを次々に口に入れる。

そして、うんうんと頷きながら旨いと言った。
< 68 / 311 >

この作品をシェア

pagetop