男のなかのオトコ
「ハァ、ハァ、ハァ」
「春!?」
「ゆ…優~」
必死に走ってゴールし、先にゴールしていた優が驚いた顔で私を見ていた。
「どうしたの?!そんなにいそいで!?」
「ハァ、ハァ、ハァ…おい!春!いきなり走んなよ」
「ちょっ!陸まで!?なんで走ってんの!?」
「ハァ、ハァ、ハァ…別に…怖がってなんか…」
「ちょっ!とりあえず2人とも落ち着いて!」
私と陸は息を整えるためにゆっくり深呼吸をした。