はだかの王子さま
 
 朝の騒ぎだって、星羅に椅子ごと抱きしめられる、所までは良かった。

 けれども、星羅が簡単に言った『他の男子と~~』発言に、逃げ出して、そのまま学校に行くと。

 落ち込んでいるのを親友の美有希(みゆき)に、バレた。

 美有希はこの高校に入ってからの友達で、1ヶ月と少しぐらいしか仲良しじゃないけれど、もっと長くから付き合ってる気分の親友だった。

 彼女の両親は、キングタムリゾートにも、フェアリーランドにも関係ない仕事についている。

 だから、他の一般の人と同じようにフェアリーランドの秘密を全く知らないから。

 星羅のことも、デザインの仕事が忙しくて、白薔薇宮殿から出られない人、ってコトにして、話を聞いてもらってたんだけど……

「だって、真衣。
 最近は、彼氏の桜路さんに少し時間の余裕が出来たって、嬉しそうに、言ってたじゃない!」

「う……うん」

「自分がやっとヒマになったのに!
 いそいそと、彼女の所に飛んでゆく……じゃなく。
 彼女の方に、浮気を勧めるなんて、なんて男よ!
 もしかしたら、桜路さんて、すごい自信過剰なナルシスト男?
 それとも、新しい彼女でも出来たんじゃないの?」

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