Waver まだ見ぬ春

ザザザッ…ジャプッ
水が掻き捨てられる。

「モノが君を塞いで正解だったかもしれない。運よく波が引いたこともあるが、体をひどく冷やさずに済んだ」

校長先生が呟いた。

私はすごくラッキーだ。

お姉さんが連れてきた男性陣は消防団の方らしく、テキパキとモノを撤去していく。

ぼんやり見つめながら
熱い涙がぽたぽたこぼれた。

何もかもが有難かった。

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