ヤンキー少女は恋をする!?①
「女の子って、足までおしゃれに気を使うから、足ひねっちゃう時ってあるよね。
“俺の”姉ちゃんだってそうだった」


あ・・・・・忘れてた。


彼のお姉ちゃんからお守り渡してってお願いされてたっけ?


よし、今がチャンスだ。


渡そうっ!


「あ、あのさ!」


「ん・・・・・?」


「これさ、君のお姉ちゃんからお願いされて・・・・・お守り渡してって。
再来週、サッカーの予選大会なんでしょ?
あたしからも一言言わせてもらうよ。
予選大会、頑張ってください。応援はできないけど
勝てること、願ってます」


「そこまでいってくれるなんて・・・・・ありがとう」


ギュッ―――――――――


そう言いながらあたしに抱きついてきた。



「・・・・・・っ!!」


な、なんで抱きついてんの!?


なに・・・・・なんで・・・・・・こんなドキドキしてんの!?


この人のことなんかこれっぽっちも好きじゃないのに。


っていうか、幼なじみじゃないし。


幼なじみだったらありえるけど、ていうかあたしら知り合いレベルですか?


3か月ぐらいはたってるけどさ、3か月たったらもう知り合いレベルですか?


「俺さ・・・・・“お前のこと”好きになったみたい」



「・・・・・・はいぃ!?」



いやいや、いきなり抱きついておきながら何言ってんの!?

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