先輩とあたし【完】

「本間、黙ってたら稲森先輩かっこいいのにな」
グランドで練習試合をしている部員たちの中でさっきとは比べられないくらい真剣な顔をしてサッカーをしている稲森先輩を見ながら亜美が口を開いた。

「せやんな!実際うち、喜村先輩より稲森先輩の顔の方が好きやもん」満里子が強く言う。

「せやな……」本間、黙ってサッカーしてたら俊哉先輩と並ぶくらいかっこええのに。

入部当時からうざい稲森先輩。

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