君想ふ聖夜
聖は声のした方向に体ごと向けると、白いビニール袋が差し出される。
「ここ、和食無いだろ?」
聞き慣れた声。
ビニール袋越しに見えた顔は、金髪の静綺だった。
「…なんでここに?」
「仕事。聖は?」
差し出されたビニール袋を掴む聖。
中身には、鮭のおにぎりとペットボトルのお茶とインスタントの味噌汁。
それを見て目を輝かせた聖を見た静綺は、誰もが分からない程度に笑う。
「ちょっと、いろいろ。」
スーツを着る静綺に洋服を着る聖、と互いに慣れない場面で会ったと感じた。