ハチミツ×シュガー



「ムッ 何の、御用でしょう」


『“むっ”て!声に出てるぞ』

「んなっ し、失礼だよ!」

『ははっ わりーわりー』



 西城くんはケラケラ笑いながら私をいじる。

 ……絶対、悪いなんて思ってないよね。



 一通り笑った後。


『明日、空いてるか?』
 ――なんて。話を急に変えてくる。



 ……明日?


「明日は、ちょっと…」


 皇と映画を見に行く約束してたよね、確か…。






 西城くんはしばらく黙ってたけど、


『ふーん。

 ……ムカつく』




 ――えっ?


『まぁ、いいや。
 じゃあ、日曜な』



「うん…はっ……え?」



< 168 / 771 >

この作品をシェア

pagetop