ハチミツ×シュガー
チャイムが鳴り、休み時間。
「でさ!もう剛士ってばめちゃくちゃムカつくのよっ!」
どうやら彼女は昨日彼氏と喧嘩して、モヤモヤして眠れなかったらしい。
まだ怒りが治まらないのか、般若のような顔になってる。
「あはははっ 佐藤の顔すげー怖い!」
斉藤くんがいつもの爽やかな笑顔で真弓に毒ツく。
「なんですってぇ?!」
真弓はさらに怖い顔で彼を睨んだ。
「如月も怖がってるぞ!」
「ええっ!」
まさかの私?!
今まで斉藤くんに向けてた目を私に向ける。
いやいやいや!本当に怖いからっ
「真弓、私は、全然っ」
言ってる時、不意に、視線を感じた。
「――楓?」
突然私がキョロキョロしたからか、真弓が不思議そうな顔で私の顔を見てきた。
「……ごめん。気のせい…」
――っ
じゃ、なかった。
岬さんが、すごい顔で私を睨んでいた。
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