ハチミツ×シュガー






「――あれって…」


 この大きな道は人が多くて。

 同じ高校の男の子がいても、おかしくなくて。




「如月と片割れじゃね?」


 クラスの鈴木くんが、私達を見つけた。



「あ――…本当だ。

 ははっ 腕組んで歩いてるよ!
 噂、本当だったんだっ」


 加藤くんが隣の男の子の肩をバシバシ叩く。





「……どうでもいいだろ。

 行くぞ」



「――彼方……本当にいいのか?」


 小沢くんが小さく聞くけど、西城くんは黙って先を行く。



「ほら、小沢も早く行こうぜ!」

 西城くん達グループが道路を挟んで反対側を歩いてた。
 西城くんは冷たい目で私達を見てたなんて……


 ――気付かなくて、良かった。



< 422 / 771 >

この作品をシェア

pagetop