ハチミツ×シュガー




「斉藤〜?」


 真弓が目を細めて低い声で斉藤くんを呼んだ。
 それを見て、斉藤くんは頭をガシガシ掻き始めて。


「〜〜〜だぁぁぁあっ!分かったよっ
 みんなで行こう!なっ?」


 瞬間、立ち上がり叫んだ。



「よっ 男前!」

「うるせぇよ!」


 真弓と亜衣ちゃんで、何やら斉藤くんをからかってる。







「……良かったな、楓」

 少し離れた所に座っていた皇が、私にしか聞こえないくらいの声で、呟いた。


「うん、楽しみ!

 斉藤くん、ありがとう!」


 立ち上がってギャーギャー騒いでる彼にそう言うと、急に黙って、ソファーにどかっと座ってしまった。






「如月がそう言うなら……ま、いっか」



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