Only One
◆貴方は特別?

私のストーカー




―――数日後。

プルルルっプルルルっ

「っ……」

プルルルっプルルルっ

「も…っ…やめてぇっ……!!」


鳴りやまない着信。

それらは全て――木下さんから。


メールは10分に1回は必ず。

着信も1時間に1回――と、頻度は少ないけれど、コールが長い。

2分はかける。

私が休みで、木下さんが仕事の時はまだマシだけど、2人とも休みのときは凄くキツイ。

私が仕事で、彼が休みの時はもっと、だ。

仕事中、携帯が震えっぱなしで、5時間もすれば電源が切れる。

だからと言って、そのままにしておくこともできない。


なぜなら――…


木下さんの尋常じゃない着信やメールが届くようになってから、怖くて怯えていた私は携帯の電源を切った。

すると翌日、仕事場の自分のロッカーの中に入っていたものは――…


何十枚もの、私を隠し撮りした写真だった。




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