規則の守護者
深森地区では、住宅地と森が、道1つを挟んで隣接している。

家々が立ち並ぶ区域を抜け、瑞緒は走った。

握り締めた情報板から流れる現場の映像には、放り出された銃と、立ちすくむ少年と、倒れた人影がある。


その場所まで、あと、5メートル。


瑞緒は茂みを掻き分け、叫んだ。


「茜!」



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