規則の守護者
監視班班長は、和やかな昼下がりに、突然クビを言い渡された。


「大丈夫。
君の後任は、高井瑞緒が立派に務めてくれるだろうから」


しれっと言い放った所長に、思わず元班長は詰め寄る。

麻雀の最中に、無理やり所長室へ呼び出されたと思ったら、いきなりクビ。

冗談じゃない、と彼は叫ぶ。


「なんで俺がクビなんスか!」

「だって君、仕事してなかったでしょ。

瑞緒から聞いてるよ」


あっさり所長に指摘され、元班長は言葉に詰まる。


「……あ、あいつはおかしいんスよ。

なんか、こう、俺らとも馴染めなくて。

だからあいつの言うことなんて、鵜呑みにしちゃ駄目です」


目を逸らして吐き出された、元班長の言葉。



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