空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜


「できなかった…。」


「どういうこと?」


「俺は……ずっと寂しくてしかたがなかったんだ……。俺は、愛し方も愛され方もわからなかった。今まで、たくさんの女を相手にしてきた……。もちろん、本気になることなんてなくて……。それは、由美でも同じだった。俺はどうやって愛していいかわからなくて、由美を傷つけて、別れた」




あたしの知らない陽…。

女遊びをしていたなんて事に、驚いた。


陽は自分を責めるように、あざけるように笑う


これも、すごく悲しい笑顔。


あたしは……

陽の過去を知ってどうする?



答えなんてただ一つ。


陽の太陽みたいな笑顔がみたい。

あたしに、できる事があるなら、してあげたい





「最低すぎて……、俺には……人を好きになる資格がない…」


「そんな事ないよ……」

「絢…?」


「陽は、優しい人だよ。太陽みたいに、強くて暖かくて……」


「ありがとう……。」





陽は、暖かく柔らかい微笑みを浮かべた。


陽は…

本当はすごく優しい人


だけど


由美を苦しめた事をずっと、責めてる。



優しすぎるんだよ…。





「俺……」




< 42 / 253 >

この作品をシェア

pagetop