子猫が初恋提供します。
「……次はこっちがいい…」
唇が離れると夜がまだ至近距離からあたしの目を見つめて言った。
「う…っ、それは…まだ無理…っ」
「えー…」
唇へのキスの催促に、夜の不満げな声を受けつつも夜の両手に包まれた顔をなんとかそらした。
「にゃあー?」
「~~っ」
名前を呼んで瞳を覗き込んでくる夜はまだ諦めてない。
あたしはそれでも頑なに顔をそらした。
「…そんなに恥ずかしい?」
「……うん…」
恥ずかしいに決まってる。ほっぺただってあたしには相当な勇気だもん…。
「こっち見て」
「…っ~~」
目を閉じてぶんぶん顔を振って抵抗した。
だって、湯気出そうなくらい顔は熱いし…だから夜の顔を見るなんてとてもじゃないけど無理だよ…っ。
「ダメだよ…っ…あたし、きっとすごく変な顔してる……」
両手で必死に顔を隠した。
それなのに、頬にあった夜の手がゆっくりと動いてあたしの手の上に重なった。
やんわりと指が剥がされていく…
「…っ」
両手は夜の手の中に収まり…あたしは恥ずかしくて堪らない顔をさらされた。
諦めて火照る顔のまま、じわりと目を開いた。
目の前に至近距離からあたしを見つめる夜の顔。
綺麗な唇が……にぃんと口角を持ち上げた。
「…萌えますな」
「!!」