クリスマス盗難事件


「――夜遅くにすみません」

そう言って保育園の園長先生は頭を下げた。

優しそうなおばちゃん先生。
きっと子供が大好きなのだろう。

「大丈夫ですよ。で、依頼と言うのは?」

すかさず紘哉が聞く。
恐らく彼の頭の中は盗まれたケーキで一杯なのだろう。

羽兎は眉を寄せた。

「依頼と言うのは……子供達にプレゼントを配ってほしいんです」

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