罪線
「平岡君、キミいつも一人だけど淋しくないの?」


「別に……慣れてるから」


ハッキリ言ってウザかった。

昔から友達がいない僕は、すでに友達が欲しいという感情すら失っていたんだ。


「平岡君……ホントは淋しいんじゃないの?一人で居て淋しくないわけないじゃん!」


「いや、だから慣れて……」


「今日一緒に遊ばない?二人で!」


「…………………」


動揺したが、動いた。


その時微かに、何かが心の中で反応した。


「……うん。いいよ」


「そっか!じゃあ……」


僕と彼は約束を取り付け、帰宅後彼の家で落ち合う事にした。


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