僕は無くしてしまったのか
『夢うつつ』



「光太郎」


「祐加」


「光太郎」


「なんだよ」


「…光太郎」


「泣くなよ」


「……光太郎」


「泣くなってば」


「……光太郎…」


「…俺まで泣きそうになるじゃん」










薄暗い部屋に君の泣き声


床に溜まる沢山の涙






抱き締めてやりたい

でも

抱き締めてやれない













俺の声は もう 届かないんだね




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