Come back !! じいちゃん
そう言ってじいちゃんは消えた。
 
じいちゃんが消えると、僕の目に映っていた不思議な矢印も消えた。
 
これもすべてじいちゃんの力だったのだろう。
 
残された僕の目の前には猫の人形イールが置かれていた。
 
「僕も、死ぬときに何か願ったらその時はよろしくね。」
 
何となくだけど、イールはほほ笑んだかなって思う。
  
 
「ごめんくださ~い。」
 
誰かがやってきた。
 
「…美和ちゃん?」
 
「陽一君。さっきはごめん。あの…?」
 
うん。分かってる。いいよ。
 
「おじいさんのお参りしてもかまわない?」
 
「うん。」
 
「なんかね。お礼を言わないといけない気がしたんだ。」
 
僕らはじいちゃんの前でお祈りをした。
 
僕さ頑張るわ。
 
じいちゃんの助けがなくても立派になれるように…ね?
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