夜光虫
果歩が社会人になって少し余裕が出来て、あたしは果歩のアパートに泊まることが多くなっていった。


週の半分は泊まっていただろう。


母には軽音部の仲がいい先輩ということで以前に紹介済みで、了解を得ていた。


ただ、昔から勘のいい母なので何かを感じていたのかもしれない。


あたしは今まで実家暮らしで、殆ど料理を作ったことが無い。


それでも下手ながらも頑張ってハンバーグを作ったら、果歩が感動してくれたっけ。


それもこれも同棲の予行練習だと思えば楽しかった。


あたしが大学四年になり、保育士の試験の為の勉強に忙しくて、果歩のアパートにもあまり遊びに行けなくなった。


自分の夢と二人の未来の為に、と思って頑張った。


そして一生分勉強した位勉強して試験に臨んだ。


結果、一次、二次共に合格して、あたしは無事保育士になった。
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