†穢れなき小鳥の殺し方†

その後、俺は同じ携帯で、


「ユミさん?今日どうかな、・・・・・・うん」


同伴の客を探して、和香は片付けに掃除を。

もう彼女の瞳から涙は消えた。


いつもと変わらないように見えてそうじゃない。

お前が客なら『可哀想に』と言って抱きしめてやるのにな?


そんなことを考えて、思わずクックッと喉を鳴らして笑ってしまった。



「同伴だからもう出るだけど」

「――あ、はい」


俺の声にどこか上の空で和香は答える。

そして、


「帰るだろ?」


その質問に、


「・・・・・・はい」

和香は躊躇いがちに答えた。


だよなぁ?

帰りたくなんて無いよな?

出来れば家まで送ってやりたいくらいだよ。


その後が気になってさ。

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