†穢れなき小鳥の殺し方†


キスもしない、

愛撫も無い、

ただの行為。



彼女の手は俺を突き放すでも掴むでもなく、

ただシーツをきつく握り締める。

シーツに広がった栗色の髪は、

俺の動きに合わせ揺れるだけ。

その行為の間、

和香の唇は固く結ばれままで・・・・・・。

聞こえるのは俺の荒い呼吸音と、

安物ベッドのスプリング音だけ。


最後まで、

夕日に染まった瞳は、


俺を映すことは無かった。

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