俺様王子の初恋

危機感





「 一之瀬さん着れた? 」




私が逃げた後、保健医に叱られた
クラスの女子達はさっさと衣装合わせを
済ませたらしい。
放課後、私が教室に顔を出すと
木崎さんが衣装を持ってきてくれた。




「 い、一応・・ 」




更衣室に私だけを入れて、
”外で待ってるね”と微笑んだ
木崎さんとドア越しに会話をする。




保健室に持っていった衣装を
先生が持っていった理由が
なんとなく分かった。




「 ・・・あーにゃん? 」


「 うん!葵だからあーにゃん! 」




可愛くデコレーションされた
ネームプレートが衣装に縫い付けてある。
名前負けしてる気がしたけど
それ以上は言わないことにした。






< 101 / 326 >

この作品をシェア

pagetop