俺様王子の初恋
「 冷たいなぁ 」
できることなら誰にも見られずに
いたかった格好を見られて
恥ずかしいやらなんやらの
感情が湧き出してくる。
「 可愛いね 」
「 ・・・ 」
「 返事しないと写真撮るよ 」
弧を描いた口元に無意識に
一歩後ずさると、彼は制服の
ポケットから携帯を取り出して
ゆっくり私に向けた。
「 いいの? 」
・・・・いいわけがない。
けどどうせ学園祭で見られるんだし
写真を撮られたところで
何が変わるってわけでも
ない気がする。
「 へぇ?いいの 」
”いいんだ?”
そこまでして私をしゃべらせようと
する意味が分からないけど、
嫌な予感がするからかやっぱり
体は無意識に後ろへ、後ろへと
ゆっくり彼から離れようとする。