俺様王子の初恋












「 上等じゃねぇか 」







彼は散らばった私の制服を
手にとって、ブレザーを
私に羽織らせると、腰に
手を回した。











「 渡さねーよ 」







そう言って、彼は私を引っ張って
更衣室を出て、生徒だらけの
校舎内を突っ切って、人気のない
旧校舎まで何も言わずに歩いた。







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